出産時に大量の血液を失うため、産後は今までにない症状がでてきやすいです。中国では産後1~3か月は妊婦は何もせず、栄養のある食事をとって回復させる坐月子という風習があるそうです。核家族化の進む日本ではそうはいきません。産後からは熱があろうが痛みがあろうが子供に乳を与えないといけない忙しさに追われます。この時、体の不調を無視して頑張ると、後々更年期障害がひどくなったり、リウマチに悩まされたりします。産後の不調は、放っておかずにしっかり養生しておいたほうが、後々肉体的にも精神的にも楽に過ごせます。
- 産後腹痛
出産時の出血、産後の冷えやストレスからお腹がシクシク痛んだり、チクチク痛んだりします。失った血液を補い、お腹や子宮を温め、血行を改善することで腹痛が良くなります。
- 産後便秘
血液や潤いが不足するため、便が固くなります。血液の不足や腸の乾きを改善することで便がつるっとでるようになります。
- 産後の尿のトラブル
頻尿、排尿痛、尿漏れ、尿失禁など産後の体力低下に伴い、尿のトラブルに悩まされることもあります。気を補い、肺脾腎の水の流れを正常にすることで尿トラブルが改善します。
- 母乳が少ない
母乳の元は血液なので、出産時に血液が消耗されたままだと母乳が少なくなります。また、ストレスにより乳頭部の気の流れが悪くなり母乳が出にくくなったり、急に止まったりします。血を補い、気の流れをよくして母乳の出を良くします。また、乳汁が必要以上に漏れる時や断乳したいときに良い漢方もあります。
- 乳腺炎
乳房に炎症が起こり、張り、腫れや痛み、熱感などの症状が出ます。乳腺炎に良い漢方があります。<
- リウマチ
手指のこわばりや痛みなどが産後にでることがあります。体力が落ちているので気血を補ったり免疫力を整えたりして症状が軽いうちに対処すると予後が良いです。